こんにちは!みてわか編集部です。
私たちは重度知的障がいをともなう自閉スペクトラム症の方の支援方法についてご提案しています。
もともとこのサイトをつくろうと思ったきっかけは、ある男の子(マル君)の支援経験があったからです。
マル君はDQ10~15くらい、最重度の知的障がいがあります。
その知的障がいの重さからスケジュールをするのは難しいと言われていました。
でもそれは違います。それはただの支援する側の知識不足。
ご本人さんがみてわかるようにスケジュールを準備すれば必ずできます。
第1回では、『最重度マル君の小さいころの様子』についてお話しました。
次に、マル君には『スケジュールが必要なはず』と考えた理由についてお話していきたいと思います。
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スケジュールが必要なのでは?
いつでも 外に行きたい!!
夜中の2時でも外に行きたい!!
外に行けないと泣けちゃう!
そんなマル君のようすを見ていて、「今は外には行けないよ」とか「○○したあとで外に行こうね」を伝えられたらいいのに、と考えているうちに、
もしかして
いつ外に行けるのか、何をした後に外に行けるのか、を伝えたいならスケジュールがいるのでは?
きっと
マル君もいつ外に行けるのか、スケジュールを知りたいはず!
と思うようになりました。
マル君自身はどう感じているの?
マル君がいつでも”外に行きたい!”と手を引っ張るのはなぜでしょうか?
もちろん外が好きだからという理由が一番なのですが、
他にも、
- 今何をすればいいのかわからないから
- 今度いつ外に行けるのかがわからないから
といった理由も考えられるのではないでしょうか?
今何をすればいいのかわかっていれば、他のことに気が散ることは少なくなります。
次にいつ外に行けるのかわかっていれば、今は他の遊びで我慢しておこうかなと思ってくれるのかもしれません。
話がマル君からそれますが、私たちもいつ楽しみがあるかわかっていると、仕事や家事を頑張れたりしませんか?
仕事でも、休憩時間があるからそれまで仕事を頑張れますよね。
家事でも、食器洗いやったらコーヒー飲もうかな、みたいに楽しみを考えながら家事しませんか?
でもいつ楽しみがあるのかまったくわからなかったら、頑張るのはしんどいはずです。
特にマル君のような自閉症さんでは、目に見えないことを想像するのはとっても苦手です。
いつ楽しみがあるのかは目に見えません。だから理解しにくいんです。
マル君は今度いつ外に行けるのかわからないから、常に”今外に行きたい!”となるわけです。
ということは、今度いつ外に行けるのかを見えるようにすればいいのです。
そして今度いつ外に行けるのかを見えるようにするのが、スケジュールです。
自分の予定を知りたいのは、知的障がいのあるなしは関係ありません。
誰でもスケジュールは必要です。
ただ、どんなスケジュールが必要で、どんなスケジュールならうまく使いこなせるのか
ここが、人によって違うだけです。
では、マル君のようなDQ10~15くらいの最重度の知的障がいのある方ではどのようなスケジュールなら理解できるのでしょうか?
次の記事ではまず、よくある”スケジュール”では理解できない理由についてお話していきます。