本人が快適に暮らせればいいじゃない

こんにちは!みてわか編集部です。

私たちは重度知的障がいをともなう自閉スペクトラム症の方の支援方法についてご提案しています。

もともとこのサイトをつくろうと思ったきっかけは、ある男の子(マル君)の支援経験があったからです。

マル君はDQ10~15くらい、最重度の知的障がいがあります。
その知的障がいの重さからスケジュールをするのは難しいと言われていました。

でもそれは違います。それはただの支援する側の知識不足
ご本人さんがみてわかるようにスケジュールを準備すれば必ずできます。

これまでDQ10~15くらいの重度知的障がいをもったマル君のスケジュールをつくってきました。

最後に、スケジュールと本人の暮らしについてお話ししていきます。

 

 

日常生活を豊かにするためのスケジュール

スケジュールは「みんなやってるからできるようにならなきゃ」とするものではありません。

自閉症さんの支援ではあたりまえになっていますが、支援する側の間違った認識や使い方によって、ご本人さんがスケジュールを使いこなせなかったり、逆にスケジュールのせいでパニックや行動障害をおこしている様子も目にします。

 

障がいのあるなし関係なく

スケジュールはあくまでも日常生活を豊かにするためのツールの一つに過ぎません。

 

マル君も使っていて快適なスケジュールなら使ってくれます。

逆にスケジュールがうまくいかないということは、そのスケジュールがマル君にとっては不便だったり、日常生活を豊かにしてくれない不必要なものだということです。

重度の知的障がいがあるからスケジュールがうまくいかない・できないのではなく、ツールや支援する側に問題があるだけです。

ここを勘違いしないでください。

 

ひとりひとりに合わせたスケジュール

このサイトではマル君に合わせてスケジュールを作っていきました。

マル君以外の方にスケジュールを作る時でも大切なことは同じです。

 

ポイント

★ご本人さんがみてわかるようなスケジュール
★ご本人さんがやりたくなるわくわくするスケジュール

ご本人さん目線で考えることを忘れないでください。

また、自閉症さんの文化を理解したり、自閉症さんの苦手なこと・得意なことを少し勉強すると、もっとご本人さんの見え方が理解できるかもしれません。ぜひ専門家に相談してみてください。

ただ、専門家の意見を聞くときにも注意してほしいことがあります。

専門家が学んでいるデータや知識は、統計的なもので個々のデータとは違います。やさしく言うと、「自閉症の方ってこういう方が多いよね」とか「こうするとわかる方が多いよね」という多数決のデータです。

目の前にいる自閉症の方に当てはまるとは限りません。

 

たとえば医療で例えてみます

ある患者さんが病気になり薬を飲みます。

この病気では、薬Aと薬Bが使われていて、薬Aが80%の方に効き、薬Bが30%の人に効くというデータがあります。

するとまず、薬Aを飲んでみたくなりますよね。

でもその患者さんには薬Aは効かず、薬Bがよく効きました。

こういうこともあります。

 

つまり多数決のデータは参考にはなりますが、必ずしもあなたにとって最適なものであるとは限りません。

 

一番大切なのは目の前にいる個人です。

 

受けたアドバイスは参考にはなりますが鵜呑みにはしないでください。

そして、

絶対に見失ってはいけないのは、

ご本人が快適に暮らすということです。

専門家に言われた通りの支援がうまくいかなくても、ご本人が快適に暮らせていればいいじゃないですか

 

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