こんにちは!みてわか編集部です。
私たちは重度知的障がいをともなう自閉スペクトラム症の方の支援方法についてご提案しています。
もともとこのサイトをつくろうと思ったきっかけは、ある男の子(マル君)の支援経験があったからです。
マル君はDQ10~15くらい、最重度の知的障がいがあります。
その知的障がいの重さからスケジュールをするのは難しいと言われていました。
でもそれは違います。それはただの支援する側の知識不足。
ご本人さんがみてわかるようにスケジュールを準備すれば必ずできます。
前回の解決法③ 活動場所まで移動するでは、マル君がスケジュールを確認して活動場所に移動し、活動に取り組むところまでできるようになりました。
今回は、活動を終えたあとに次のスケジュールを確認しに戻るまでの流れについてお話していきます。
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よくある”スケジュール”では理解できない5つの理由でお話ししたとおり、『活動が終わったらスケジュールを確認する』という目に見えないルールを理解するのはマル君にとっては難しいことです。
そこで目に見えないルールを目に見えるようにする必要があります。
つまり、『スケジュールに戻ろうね』を意味する実物をつくります。
『スケジュールに戻る』の実物をつくる
『実物を作る』ことについては、解決法① 次の活動がわかるでもお話ししていますのでもうおわかりかもしれません。
この時に大事なのは、
ポイント
スケジュールでしか使わない独特な実物を選ぶ。
ということです。
マル君は同じものを重ねるのが得意だったので、水玉の三角コーンを選びました。
スケジュールの上に貼ってある三角コーンに、同じ三角コーンをかぶせるようにします。
この三角コーンをスケジュールの一番上につけました。
初めに手を添えて何度か練習すると、マル君は水玉の三角コーンをみるとスケジュールに向かい、三角コーンをかぶせるようになりました。
これで『スケジュールに戻る』の実物の完成です。
『スケジュールに戻る』の例
マル君は三角コーンを使いましたが、他にもいろいろあります。
プットインや、型はめ、輪っか通し、好きなカードなどです。
ご本人さんが興味があって、楽しくスケジュールに戻れるものを探してみてください。
まとめ
このように目に見えないルールは全部みてわかるようにする必要があります。
逆にうまくいかないな、わかってない様子だなと思ったらみてわかるように工夫すればいいのです。
さて、これでマル君は活動が終わったらスケジュールに戻ることができるようになりました。
次に、スケジュールに戻った後に解決法⑤ おしまいがわかるについてお話していきます。