DQ10~15最重度 マル君の小さいころの様子

こんにちは!みてわか編集部です。

私たちは重度知的障がいをともなう自閉スペクトラム症(ASD)の方の支援方法についてご提案しています。

もともとこのサイトをつくろうと思ったきっかけは、ある男の子(マル君)の支援経験があったからです。

マル君はDQ10~15くらい、最重度の知的障がいがあります。
その知的障がいの重さからスケジュールをするのは難しいと言われていました。

でもそれは違います。それはただの支援する側の知識不足
ご本人さんがみてわかるようにスケジュールを準備すれば必ずできます。

まずは、『最重度マル君の療育園~小学校低学年のころの様子』 についてお話していきたいと思います。

 

 

マル君は最重度の知的障害をもつ自閉スペクトラム症。言葉は話せません。
1歳半健診で発達遅延を指摘され、自閉スペクトラム症の診断を受けました。
年少~年長までは療育園に、小学校からは特別支援学校に通っており、重複学級(特別支援学校の中の支援級みたいなクラス)に所属していました。

療育園に通っていたころ

マル君はとにかくよく動く子で、園庭でも教室でも行ったり来たり走り回っていました。外で遊ぶのは大好き。基本的には手を引っ張って、先生に”教室から出たい”などを伝えていました。

自宅では、少し目を離したすきに家から出て行ってしまうので、窓は全部締め切り。突っ張り棒と防犯用のストッパーを取り付け、2重3重に鍵をつけていました。網戸も突き破って出て行ったことがあり、マル君がいる時は換気もできません。

 

玄関ドアも鍵を開けて出て行ってしまうので、内側からも鍵がないと開かないように細工をしていました。

またある時は、療育園の園庭で他の子が掘った穴から脱走したこともありました。

 

物に対する執着もなく、これがないとダメというようなこだわもありませんでしたが、逆にこれがあれば落ち着いて過ごせるというようなお気に入りアイテムもありませんでした。

食べることは大好きで、冷蔵庫を開けて何でも食べてしまいました。
気がつくと、冷凍している肉をそのまま食べようとしていることもありました。
仕方がないので、冷蔵庫にも鍵をつけていました。

いろいろやらかしてくれますが、マル君はいつもニコニコよく笑います。
花だんのお花が大好きで、お花を見るとうれしそうに笑っていました。

小学校低学年のころ

小学校の授業は、落ち着いて参加することができません。

学校の授業は待ち時間とても長いので、ずっと動いていたいマル君は先生に手を握られ、引っ張られ、なんとかその場にいるような状態。
授業ではサーキットや製作をするのですが、マル君には何をしているのか理解できず。全部やらされているマリオネットのようでした。

自宅では”外に行きたい!”という気持ちが強くなり、毎日のように2~4時間くらい散歩に行っていました。
”外に行きたい!”の要求は、日中だけでなく夜中も。睡眠障害もあったので、夜中の2時とかでも、”外に行きたい!”と要求し、聞き入れられないと悲しそうに泣いたり、怒ったりしていました。
しかたなく夜中にドライブに連れていってもらうこともしばしば。

夜中のドライブと日中の散歩で両親も毎日疲れてクタクタです。

マル君に「今は外には行けないよ」とか「○○したあとで散歩に行こうね」が伝えられたらいいのに。とずっと考えていましたが、どうやって伝えたらいいのかは浮かびませんでした。

次の記事は、『いつ外に行けるのか』を伝えるために、スケジュールが必要なはずのお話です。

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